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  4. #002 熊本 浩志監督 「野球脳」

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東京バンバータ監督兼リアル・フリート代表取締役社長 熊本 浩志監督

  • 「野球を離れた10年間で変わった野球感」
  • 編集長

    観戦もなしですか?

    熊本監督

    観戦はしていました。
    週末になると社会人・大学野球から少年野球までアマチュア野球を中心にネット裏で観戦している自分はいました。
    一観客として野球を見るのが初めてだったのですが、そこで自分がプレーしていた時とは違ったモノが沢山見えてくるようになりました。
    裏方さんの動き、ファンの声、監督の采配など、何の目的もなく眺めているだけで愉しめましたし、この間に野球に関する書物を読みあさり、今までの野球に対する疑問や新たな気付きを求めるようになりました。
    今まで何故こうなのかとか理屈や意味なんて考えた事もなかったですが、野球を離れた10年間に野球を側面から見た知識によってより野球全体の興味が奥深くなっていきましたね。

    編集長

    そんな状況の中で、なぜ、草野球を。そのキッカケは?

    熊本監督

    話すと長いのですが(笑)、簡単に言うと、2008年に野球をしていた時の同級生や先輩後輩との出会いが偶然に重なってチームが生まれました。今思えば、必然的な出会いだったのかも知れません。

  • 「もう一度自分が熱くなれる場所を探していた」

  • 熊本監督が指揮をとる「東京バンバータ」(左)

    編集長

    本格的な野球をやられていた熊本監督にとって、当時、軟式野球、あるいは草野球はどのように映っていたのですか?

    熊本監督

    草野球は日本独自の「軟式野球」であり、非常に日本向きな娯楽なんですよね。
    世界では野球と言えば、硬球を使った野球のことだけを言いますが、2つの野球があるのは日本だけです。
    しかし、軟式野球は、レクリエーション的な意味の野球でも、硬式野球より簡単にできる野球でもありません。
    軟式野球と硬式野球はまったくの別物なんです。
    軟式野球は観る側にとっては派手さはなく、地味で面白くない野球になりがちですけど、プレーする側にとっては、相当厄介な奥深い野球になるんですよね。
    その一方で、軟式野球は誰でも怪我なく楽しめるように開発された野球です。
    だからこそ、ヘタクソなチームもいれば、オールスターチームもいるんですよね。
    かといって常にオールスターチームが勝ち続ける訳ではなく、時にはヘタクソなチームが勝つこともあるじゃないですか。
    そこが草野球の面白いところで、「勝ち続ける」「負け続ける」がないスポーツですから、選手は強豪に勝利する喜びを感じて、草野球にどっぷりハマっていくんですよね。
    不思議ですよね。
    トップレベルでやって来たヤツらが何故今更レベルの下がった所にのめり込めるのか。
    あたかもレベルが下がったように皆思いがちですが、実は違っていて野球はどこに行ってもやる野球は同じであって、むしろ考える野球。
    今までと違った野球をやってみるって事に対して、彼らが持っていた野球観だとか野球に対する捉え方が別のスポーツだって事をわからせるって事が凄く大事だし、やはりトップレベルでやっていた人は硬式と軟式っていうと硬式の方がどちらかというと上って言う考え方がある。
    だから硬式をやってきた選手は「軟式だろ」みたいな所をリセットさせるには、洗礼を受けさせるというか、絶対にやれると思っていたのに三振するとか。この前もそうなのですが「絶対打たれる訳ないじゃないですか、僕プロのピッチャーですよ」って言ってた投手が「カチーン」ってホームランを打たれる。
    その時に器が試されていて、そこで本当に自分で進化しようと思って「よーし、だったら俺もハマってやってみよう」と思うか「腐るか」のどちらかだと思うんです。
    そういうケースが非常に軟式野球の場合は多い。
    だからよくそこで言うのは「打てて当たり前なんだよ、軟式野球がもしプロにしか打てなかったら皆やらないだろ野球」「おっちゃんが打てるように軟式って作られているんだから、打たれて当たり前、でなきゃこんなに競技人口増えないし熱狂しない」って言いました。
    きっと皆また熱くなれる場所を探していたんですよ。
    なかなか人って変わらないから、会社で熱いヤツだとうっとうしがられるし、「なんでお前そこまで一生懸命なの?!」て思われるヤツらが沢山いて、自分もそうですが、心のどこかに「もう一度自分が熱くなれる場所を探してた」ってのはきっとあると思うんです。
    よく僕らの味方同士の野次で「オイ!こっちは草野球やってんじゃねーんだぞ」とか「こっちは遊びじゃねーんだ」とよく言うんですよ。
    つまり自分達の中でもたかが草野球だっていう。
    本気の野球ならそれを取り組むのが当たり前になる、ただストイックに勝利を目指す事では無く、意外と「草」っていう、緩いところから学びとれる事がむしろ大事なのかなって思ったりします。

  • 「硬式とは全然違う野球があった。」
  • 編集長

    そういう奥深さが草野球の醍醐味ということですね

    熊本監督

    そうですね。
    皆がヒーローになれるチャンスがあり「俺はプロだった」「俺は社会人までやった」「俺は野球をやった事が無い」とか過去の実績、垣根が無い、草野球って素晴らしいなと。
    それって醍醐味だと思うんですよ。
    何の業界もそうですが、ずっと野球だけをやって来た人は先入観があって、例えばバント一つ取っても、硬いボールの時のバントは球をいかに殺すか、球の勢いを殺して塁線上に近い所に転がすか。
    何故これが今まで正しいバントって思われていたかというと物理的に野手から遠いとか距離があるから捕球までに時間が掛るって事です。
    ですが軟式だと殺してそこに転がすのは絶対に無理だと言い切っています。
    逆にボールの特性を活かせば実は高さも使えるんですよ。
    というのは最近、遠征に行った際になんですが、相手チーム全員が試合前に高さを使ったバントの練習をやっているんです。
    試合前にバッティング練習をやらないのです。
    全員試合前に至近距離から本気で投げたやつをミートポイントからボール半分下に入れてバントをする。
    その練習ばかりやるんですよ。
    これを見た瞬間に全員ポカーンと「コイツら皆何やってるんだ?!」って、それを見た時に「ひょっとして」って思ったんですね。
    そしてシートノックの時に監督がボールをベースに叩きつけて上げていた時に確信したんです。彼等は高さを使ってたんですね、ボールの特性を使って。
    「なるほど」俺達は必死に塁線上に転がす事ばかり考えていたけど、塁線上でなくフェアゾーン全て使っていいんだ、フェアゾーン全てだと枠を狙わなくてもいいと、フェアゾーンに入れて高さを使えば実はバントって一緒だって事を。
    そういう日々、発見というか三十歳過ぎて野球で新たな発見をする醍醐味。
    こういう所を発見するだけでも随分と頭が柔らかくなったりします。
    翌日また別のチームとの試合だったのですが、翌日東京に帰って試合前にバッティング練習をせずに「よしバントやろうぜ!」って全員がバントを練習しましたね。
    ところがバントをした事によって今度は、彼等が発見したのは本気で投げたボールを見ていたら「打つポイント」と「バントするポイント」が結局一緒だからボールの軌道を良く見ていて、その効果で初回にいきなり二本のホームランが出たっていう思わぬ効果が生まれました。
    「なるほど」と実は色んな意味があったのだと思いました。
    あと、特に草野球の打ち頃の山なりのボールのピッチャーいますよね、特に打たない方がいいです。
    皆さん絶対に初球打ちするんですよ、球が遅い程、初球打ちしたくなるんですよ。
    そうすると外野を後ろにさげとけばいいのです。
    打者は力任せに打ちますから、絶対に外野フライ取れます。
    いかにも打ちそうなヤツらが出てきたら外野を下げて。
    で打てないものだから「チキショー何で打てないんだろ?!もっとコンパクトに振ろう!逆に打とう!」って言うのですが力入っているので絶対に打たない方がいいんですよ。
    そういう戦法は硬式ボールの時にはやっていない、だから全然違う野球なんです。

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